ある日のことでした。
庭で作業をしていた妻が、何気ない様子で言いました。

ポタジェがいい…
私は聞き慣れない言葉に思わず聞き返します。

ポタジェって何?
説明を聞くと、花も楽しみながら、野菜や果樹も一緒に育てる庭のことらしい。
でも、うちはオープンガーデンできるような花がいっぱいの庭を目指していたはず…
そう思いましたが、その時は深く考えていませんでした。
また、妻が新しく覚えた言葉を使いたかったのかなくらいに思っていました。
でも今振り返ると、この一言は決して突然の思いつきではありませんでした。
むしろ、ずっと前から始まっていた話だったのです。
振り返ると伏線だらけだった
考えてみれば、我が家の庭には昔から食べられるものがありました。
ぶどう。
ブルーベリー。
ブラックベリー。
そしてジューンベリー。
花壇やバラを楽しむ庭のはずなのに、気付けば果樹も当たり前のように混ざっています。
最近ではさらに、
- レタス
- オクラ
- メロン
- スイカ
がいつの間にか仲間入りしました。
玄関前の鉢植えにはカレンジュラもあります。
私は花として見ていましたが、最近になって食べられる花だと知りました。
私はずっと、「花を楽しむ庭」を作っているつもりでした。
でも妻には、もっと前から違う景色が見えていたのかもしれません。
もっと前から始まっていた
さらに記憶をたどると、思い当たる出来事がありました。
家を建てたばかりで、庭には何もなかった頃です。
シンボルツリーを植えようという話になりました。
私は庭の中心になるような木を想像しました。
見栄えが良くて、季節感があって、庭の顔になるような木です。
ところが妻が選んだ条件は違いました。

食べられる木がいい!
そして選ばれたのがジューンベリーです。
花が咲き、実がなり、収穫できる木。
残念ながら、その木は後に台風で倒れてしまいましたが、今思うと、あの時点で既に答えは出ていたのかもしれません。
妻はずっと、「食べられる庭」に惹かれていたのです。
最近の妻
最近の妻はますます勢いを増しています。
朝になると、

今日はオクラを植える〜♪
別の日には、

スイカもやってみようかな〜♪
そして先日、娘との会話を聞いていた時のことでした。

買い物連れて行って

ぶどうの作業が終わったらね

何してるの?

ぶどうの種無し計画〜♪
その瞬間、頭の中に一つの言葉が浮かびました。
「何が始まった!?」
どうやら私の知らないところで、新たなプロジェクトが進行していたようです。
ポタジェ宣言は突然ではなかった
振り返ってみると、妻は突然ポタジェと言い出したわけではありませんでした。
食べられる木を選び、果樹を育て、野菜を植え、花も楽しむ。
その積み重ねの先に、「ポタジェがいい」という言葉があっただけです。
むしろ妻は、ポタジェという言葉を知る前からポタジェを作っていたのかもしれません。
気付いていなかったのは、私だけだったのかもしれません。
これから先、妻が何を植えるのか、どんな計画を始めるのか、それはまだ分かりません。
ただ一つだけ確かなことがあります。
きっとまた近いうちに、私はこう思うでしょう。
「今度は何が始まった!?」
こうして、妻のポタジェ観察日記が始まりました。
※妻のポタジェ観察日記は、今後も新たな出来事があれば記録していく予定です。

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