【妻のポタジェ観察日記③】「もう、驚くのはやめよう(笑)」|シンデレラの足元にネギがあった日

植物・ガーデニング

※この物語は「妻のポタジェ観察日記」シリーズです。

第1話では、妻の「ポタジェがいい。」という一言から始まった物語を紹介しています。

シンデレラを撮ったはずなのに

今年もシンデレラが咲き始めた。

淡いピンク色の花が枝いっぱいに咲き、とても優しい雰囲気だ。

「もう満開に近いな。」

そう思いながら、スマートフォンを向ける。

今年もきれいに咲いてくれたな。

そんな満足感に浸りながら、撮った写真を何気なく見返した。

すると、何かが目に入った。

「……ん?」

もう一度見る。

「んっ!? なんだこれは?」

シンデレラの足元。

そこには黒い鉢が二つ置かれていた。

さらに目を凝らす。

……長ネギ?

しかも、ただ鉢を置いただけではない。

レンガできれいに囲われ、どことなくおしゃれに見えてしまう。

バラの足元に長ネギ。

普通なら少し違和感がありそうな組み合わせなのに、不思議と庭の景色に馴染んでいた。

もう驚かなくなった

少し前の私なら、きっとこう思っていただろう。

「なんでバラの下に長ネギがある?」

でも最近は違う。

「ポタジェがいい。」

あの日の一言から始まり、レタス、メロン、スイカ、オクラ、ぶどうの種無し計画……。

妻の頭の中では、私の知らない計画が次々と進んでいる。

だから今では、長ネギがあっても驚かない。

いや、正確には、驚いてはいる。

でも、その驚きは「なんで?」ではなく、

「今度はそうきたか。」

そんな温かい驚きに変わっていた。

気づけば私も、この庭で起こる出来事を少し楽しみにしている。

これも我が家らしい景色

シンデレラを撮ったつもりが、主役は足元のネギだった。これも我が家らしいポタジェの景色。

改めて写真を見てみる。

淡いピンク色のシンデレラ。

その足元には、鉢植えの長ネギ。

しかも、レンガできれいに囲われている。

普通なら「なんで?」と思いそうな組み合わせなのに、不思議と違和感がない。

むしろ、「これも我が家らしいな」と思えてしまう。

花を楽しみながら、野菜も育てる。

収穫できるものは収穫して、食卓にも並ぶ。

少し前までの私は、「花の庭」を思い描いていた。

でも妻は、もっと前からこの景色を思い描いていたのだろう。

花も、野菜も、果樹も。

みんな一緒に暮らしている庭。

それが、妻の目指しているポタジェなのかもしれない。

写真を撮り終えた私は、スマートフォンをポケットへしまいながら、ふと笑ってしまった。

「もう、驚くのはやめよう(笑)」


この後も、妻のポタジェ計画は少しずつ形を変えながら続いていきます。

次は何が始まるのだろう。また観察を続けようと思います。

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