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屋外用の木材塗料を探していると、よく見かけるのが「キシラデコール」です。
有名な塗料なので安心感はありますが、売り場で価格を見ると、気軽に試せるほど安いとは感じませんでした。
私が初めて油性キシラデコールのウォルナットを買ったのは、2023年の夏です。当時はDIYを始めたばかりで、他社製品を詳しく比較したわけではありません。
DIY好きで知られる有名人が出演する動画広告を見て、「これなら大丈夫だろう」と思いました。言ってしまえば、広告につられたのが始まりです(笑)。
それから約3年。屋根付き花台を皮切りに、簡易温室棚、レイズドベッド、約9mの木製フェンス、ウッドデッキの再塗装へ使ってきました。
この記事では、北海道の雨や雪にさらされた2023年製作の花台の経過を中心に、使って分かったメリットとデメリット、塗り方、使用量、代替品との違いをまとめます。なお、簡易温室棚以降の実例は2026年施工で、3年経過した事例ではありません。
キシラデコールを約3年使った結論
先に結論を書くと、油性塗料の臭いと後片付けが苦にならないなら、キシラデコールは初めての屋外DIYでも使いやすい塗料だと感じています。
2023年に塗装した屋根付き花台は、雨や雪にさらされながら約3年たった現在も、使えないほどの大きな傷みはありません。色あせや擦れ、小さな割れはあり、今後のために再塗装も検討していますが、「塗料選びを失敗した」と後悔したことはありません。
一方、乾くまでの臭いは強く、ハケは油性塗料用うすめ液で洗う必要があります。作業を手軽に終わらせたい人には、水性塗料のほうが合う場合があります。
キシラデコールとはどんな塗料か
今回使っているのは、屋外木部用の油性キシラデコールです。メーカーは、木材へ浸透して防腐・防カビ・防虫効果を発揮し、耐候性顔料で日光や風雨から木材を保護する塗料として案内しています。
表面に厚い塗膜を作る塗料とは異なり、木材の内部へ染み込んで木目を残す浸透型です。なお、防虫の対象はヒラタキクイムシなどの木材害虫で、シロアリ、アリ、ハチは対象外です。
製品の特長と標準塗装仕様は、大阪ガスケミカル「キシラデコール」公式ページで確認できます。
塗れば木材が絶対に腐らないわけではありません。木材の状態、設置環境、塗り方、その後の点検によって傷み方は変わります。
キシラデコール・ウォルナットを使ったDIY実例
2023年|初めて作った屋根付き花台

初めて使ったのは、2023年夏に作った屋根付き花台です。骨組みはタルキ、側面と背面は1×4材、棚板は合板で、組み立て前にハケで2回塗りました。
家の壁際に置いていますが、通常の雨に加え、屋根から流れた雨水が花台の屋根へ強く当たります。冬には下部がほぼ雪に埋まる環境です。

約3年後の表面には、色あせ、擦り傷、白っぽくなった部分、小さな割れがあります。一方、使用できないほどの大きな腐れやぐらつきは確認できませんでした。

もちろん新品同様ではありません。それでも、雨と雪にさらされてきた花台としては、よく持っていると思います。あと数年使ったところで、もう一度状態を確認するつもりです。
2026年|簡易温室棚とレイズドベッド
2026年には、カーポート下の簡易温室棚と、庭のレイズドベッドにもウォルナットを使いました。どちらも組み立て前に、完成後は隠れる部分を含めてできるだけ全面を塗装しています。
簡易温室棚の寸法、材料、可動棚の作り方はこちらです。
レイズドベッドのサイズ、木材、土入れまでの工程はこちらの記事で詳しく紹介しています。
2026年|約9mの木製フェンス
これまでで最も大量に使ったのが、約9mの木製フェンスです。1×4材を縦半分に割り、約900mmに切ったフェンス板80枚を、すべてハケで2回塗りました。
塗装だけで約4時間。ブルーシートの上で木材をタルキに載せて浮かせましたが、前かがみで同じ作業を続けたため、途中から塗装というより修行か荒行に近かったです(笑)。
3.4L缶の減り方から約1.7Lを使った計算になります。ただし、正確に計量した数値ではなく、木材の吸い込み方でも使用量は変わります。
木製フェンスの施工は3記事に分けています。こちらがシリーズの入口です。
2026年|15年使ったウッドデッキを再塗装
新築から約15年間、ほとんど手入れをしてこなかった約3200mm×2300mmのウッドデッキも再塗装しました。表面を約30分研磨し、2回塗り。乾燥時間を除く実作業は約1時間でした。
使用量は、1.6L缶の減り方と記憶から約0.8Lです。フェンスの約1.7Lと同様に概算であり、購入量の目安にはできません。
見た目はかなりきれいになりました。水を多少はじいているように見えますが、水滴が丸く転がるほどではありません。また、塗装しても割れた木材の強度が戻るわけではないため、状態の悪い板は交換も検討する必要があります。
使って感じたメリット・デメリット
初心者でもハケで伸ばしやすかった
DIY初心者だった私でも、初回から塗りにくいとは感じませんでした。ハケで伸ばしやすく、大きな塗りムラで困った経験も多くありません。
ただし、ハケに含ませすぎると側面へ垂れます。乾いてから見つけると少しがっかりするので、塗った直後に側面や木口も確認しています。
ウォルナットが庭になじみやすい
私にとってウォルナットは「木製DIYらしい色」です。乾くと塗装直後より落ち着き、庭の中で主張しすぎません。
2回塗ると1回目より色が濃くなり、ざらついた木材のムラは目立ちにくくなります。その分、木目は薄塗りのときより目立ちにくくなりました。色の見え方は樹種や研磨状態でも変わるため、初めての色は端材で試すのが安心です。

乾くまでは臭いが強い
一番気になるのは臭いです。屋外で塗っていても、乾くまでははっきり感じます。塗装場所と風向きを確認し、家族や近隣へ臭いが流れにくい条件を選ぶ必要があります。
ハケの後片付けが面倒
使用後のハケや用具は、乾かないうちに油性塗料用うすめ液で洗います。以前、洗わずに1週間ほど放置し、完全に固めたこともあります。
塗装が終わった時点で気持ちは作業終了なのですが、油性塗料はそこから片付けがあります。水で洗える塗料に比べると、ここは明確に面倒です。
広い範囲を塗るときは安価なハケを使い切る方法もありますが、塗料が付いた用具は製品表示と自治体の方法に従って処分します。
乾燥時間を含めた予定が必要
家庭用キシラデコールの公式標準はハケ塗り2〜3回、標準使用量0.20〜0.30L/㎡(3.3〜5㎡/L)、塗り重ね6時間以上です。乾燥は約24時間、低温・多湿時は3日以上とされています。
私は朝に1回目を塗り、乾き具合を見て同日に2回目を塗ることがあります。過去には6時間を待たず、早めに重ねたこともあります。乾燥後の見た目に明確な違いは感じませんでしたが、保護性能まで同じだったとは判断できません。
これは公式仕様から外れた私の経験です。今から塗るなら、天候に余裕を持たせ、製品ラベルとメーカーの標準時間を優先してください。
養生しないと周囲を汚す
以前、カーポートの近くで塗装して、車に小さな飛沫を付けました。乾いた塗料は爪で軽くこすると落ちましたが、車の塗装面を傷付ける可能性があるため、この方法はおすすめできません。
それ以来、車を離れた場所へ移し、作業場所にはブルーシートを敷いています。
私が行っている下地処理と塗り方
- 見える面を研磨し、乾いた布で木くずや粉を落とす
- 組み立て前に、完成後は隠れる面と木口も塗る
- 開栓前に容器を振り、開栓後は棒を底まで入れて十分にかき混ぜる
- 使用中も、ときどき混ぜて均一な状態を保つ
- ハケへ含ませすぎずに塗り、垂れを確認する
- 製品ラベルの回数と乾燥時間を守って重ね塗りする
木口とは、木材を切った端の面です。塗料をよく吸い込むため、特に意識して塗っています。屋外で使う物は、可能な限り組み立て前に全面を塗るようにしています。
缶を振るだけでは混ざりきらなかった
以前の私は、フタが確実に閉まっていることを確認し、缶を逆さまや横向きにして30秒ほど振るだけでした。ところが、上のほうの液を使ったときに薄く感じ、あとから底まで混ぜると、いつもの均一な色へ戻ったことがあります。
現在は、開栓前に振るだけで終わらせず、開栓後に棒を底まで入れて攪拌(かくはん。底から十分にかき混ぜること)し、使用中も必要に応じて混ぜています。
3.4L缶は別容器へ少しずつ移す
普段は幅6〜7cmほどのハケを使い、1.6L缶は缶へ直接ハケを入れています。3.4L缶は口が小さいため、必要な分だけ別容器へ移します。
私は4Lの焼酎ペットボトルの底を切った物を使ったりしますが、これは自己流です。材質の適合や転倒防止を考えると、塗料用の専用容器を使うほうが安全です。
油性塗料を扱うときの安全上の注意
- 屋外または十分に換気できる場所で使い、火気を近づけない
- 保護手袋、保護眼鏡、有機溶剤用防毒マスクを着用し、皮膚や目への付着、蒸気の吸入を避ける
- 車、床、外壁を養生し、植栽、池、生き物、ペットへ塗料がかからないようにする
- 残った塗料や洗浄に使ったうすめ液を、下水や地面へ流さない
- 塗料が付いた布は自然発火を防ぐため十分に水へ浸し、製品表示と自治体の方法に従って処分する
製品ごとに注意事項や廃棄方法は異なります。使用前には製品ラベル、取扱説明書、SDS(安全データシート)を確認し、自治体の案内も優先してください。
片付けの楽さなら、水性塗料も使っています

小さな作品では、カンペハピオの水性マットペイントも使っています。用具を水で洗え、油性キシラデコールより後片付けが楽でした。
こちらは、表面に塗膜を作る造膜型の多用途塗料であり、油性・浸透型の木材保護塗料を同条件で置き換える直接の代替品ではありません。私は、小物に色を付けたいときや、片付けを簡単にしたいときの別案として使い分けています。
塗装した作品は約3年後も使えないほどの大きな傷みはありませんが、色あせなどがあり、再塗装を検討しています。水性と油性の耐久性を同条件で比較した結果ではありません。
キシラデコールと代替品2商品を公式情報で比較
屋外木部用の油性・浸透型塗料として、キシラデコール、ノンロット205N Zカラー、アサヒペン油性ウッドガード外部用を同じ項目で比べました。
| 比較項目 | キシラデコール(家庭用) | ノンロット205N Zカラー | 油性ウッドガード外部用 |
|---|---|---|---|
| タイプ | 油性・浸透型 | 油性・浸透型 | 油性・浸透型 |
| 主な公式特長 | 防腐・防カビ・防虫、耐候性 | 耐UV・超撥水、防腐・防カビ・防虫 | 防虫・防腐・防カビ、耐水性・耐候性 |
| 容量 | 0.7L・1.6L・3.4L・7L・14L | 0.6L・3.5L・14L | 0.7L・1.6L・3.4L・7L・14L |
| 標準塗り回数 | 2〜3回 | 2回 | 2回 |
| 公式の使用量・塗り面積 | 0.20〜0.30L/㎡(3.3〜5㎡/L) | 1回目80〜130ml/㎡、2回目45〜80ml/㎡ | 容量別の2回塗り面積から約4.4〜7.1㎡/L |
| 塗り重ね時間 | 6時間以上 | 2〜6時間 | 5〜8時間 |
| 私の使用経験 | あり | なし | なし |
各社の情報は、キシラデコール公式ページ、ノンロット205N Zカラー公式ページ、油性ウッドガード外部用公式ページで確認しました。
数値は製品の種類、色、樹種、下地、塗り方、気温などで変わります。私はノンロットとウッドガードを使ったことがないため、塗りやすさや数年後の状態までは比較できません。購入前には、選ぶ製品の最新ラベルと公式情報を確認してください。
それでも私が今もキシラデコールを買うのは、ウォルナットの色も作業時の癖も、約3年後の状態も自分で確認できているからです。他社製品が劣るという意味ではなく、今のところ切り替えるほどの不満がない、というのが正直なところです。
容量の選び方と実使用量について
家庭用キシラデコールの容量は、0.7L、1.6L、3.4L、7L、14Lです。公式の標準使用量0.20〜0.30L/㎡(3.3〜5㎡/L)から必要量を計算し、木材の吸い込みや塗る面を考えて選ぶのが基本です。
わが家では最初に1.6L缶を購入し、その後も1.6L缶を合計3缶使いました。2026年はフェンスなど複数の予定があったため、使い慣れてから初めて3.4L缶を購入しています。


初めてなら、いきなり大容量を買うより、必要面積に合う容量を選び、端材で色と臭いを確かめるほうが安心です。前述したフェンス約1.7L、デッキ約0.8Lは、缶の減り方や記憶による概算です。
私が使っているのは、油性キシラデコールの「#111 ウォルナット」です。購入するときは、油性・水性の違い、色、必要な容量を確認してください。
価格:5,460円(税込、送料無料) (2026/9/20時点) |
価格:9,488円(税込、送料無料) (2026/9/20時点) |
キシラデコールが向く人・向かない人
向いていると思う人
- 屋外木部で、浸透型の木材保護塗料を使いたい人
- 木目を残した落ち着いた仕上がりが好きな人
- 乾燥時間を確保し、定期的に状態を確認できる人
- 臭いとうすめ液を使う後片付けを許容できる人
別の塗料も検討したほうがよい人
- 臭いをできるだけ抑えたい人
- 用具を水で洗い、片付けを簡単に済ませたい人
- 短時間で重ね塗りまで終えたい人
- 木目を残すより、明るい色で表面を塗りつぶしたい人
初回から、フェンス板80枚を2回塗るような大掛かりな作業をする必要はありません。小さな花台や端材から試し、色、臭い、塗りやすさ、片付けまで自分に合うか確かめるのがおすすめです。80枚は本当に、途中から荒行になります(笑)。
キシラデコールについてよくある疑問
DIY初心者でも塗れますか?
DIY初心者だった私でもハケで塗れました。ただし、下地処理、攪拌、塗り回数、乾燥時間、安全対策は製品ラベルに従う必要があります。
1回塗りでもよいですか?
1回塗りの薄い色を好む人もいると思いますが、家庭用キシラデコールの公式標準は2〜3回です。見た目だけで決めず、必要な保護性能を得るためにメーカー仕様を優先してください。
北海道の雪に埋もれる場所でも使えますか?
わが家の花台は、冬に下部が雪へ埋もれる環境で約3年使っています。現時点で使えないほどの大きな傷みはありませんが、これは一例です。雪や水分が長く残る場所では、腐れ、割れ、ぐらつき、色落ちを定期的に確認してください。
開封後、翌年も使えますか?
わが家では開封後の缶を冬越しさせ、翌年に再使用したことがあります。明らかな色や塗りやすさの変化は感じませんでしたが、以前は氷点下になる車庫で保管していました。現在、冬期間は玄関内へ移しています。
これは保管を保証する例ではありません。密栓方法、温度、火気、子どもやペットが触れない場所など、製品ラベルに記載された保管条件を優先してください。
まとめ|面倒な部分まで分かったうえで、私は使い続ける
油性キシラデコールは、臭いもありますし、ハケを洗うにはうすめ液が必要です。塗り重ねにも6時間以上かかるため、思い立った日に一気に完成、とはいきません。
それでも、2023年に塗装した花台は、北海道の雨や雪にさらされながら約3年後も使えないほどの大きな傷みはありません。色あせや小さな割れはあり、再塗装も検討していますが、塗料選びを後悔したことはありません。
それでも、広告につられて買った塗料を、私は3年後の今も使っています。ウォルナットの色も、塗るときの癖も、片付けの面倒さも分かったうえで、今のところ変える理由がないからです。
初めて使うなら、施工面積から必要量を計算し、まずは端材や小さな作品で色と臭いを確かめてみてください。




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