完成したときは満足していたのに、あとから「失敗したなあ」と気づくDIYがあります。
わが家の木製ぶどう棚も、そのひとつでした。一冬を越すことはできましたが、支柱が細く見え、手で押すと揺れます。北海道の強風や積雪を考えると、このままで大丈夫なのかという不安が残っていました。
とはいえ、せっかく作ったぶどう棚を解体し、最初から作り直すのは避けたいところです。そこで今回は、既存棚にある6つの開口部のうち4か所へ、2×4材の補強枠を1枚ずつ追加しました。バラの誘引面を作ったのは、補強枠を設置した開口部1か所と、補強枠を設置していない開口部1か所の合計2か所です。それぞれに細長い木材の胴縁(どうぶち)を張っています。
完成後は、手で押したときの揺れがかなり少なくなりました。見た目も良くなり、外から庭への視線を程よく遮る効果まで加わりました。
この記事では、実際に施工した寸法、材料費、作業時間、手順、予定どおりにいかなかった点まで詳しく紹介します。

先に結論|わが家では木枠の追加でぶどう棚の揺れを減らせました
今回の方法は、既存のぶどう棚の支柱と横方向の梁(はり)の内側に、2×4材で作った補強枠を沿わせて固定するものです。
- ぶどう棚の開口部は全部で6か所
- 6か所のうち4か所に、2×4材の補強枠を設置
- バラの誘引面は合計2か所。補強枠ありの開口部に1か所、補強枠なしの開口部に1か所
- 誘引面1か所につき、胴縁を11本取り付け
- 新たに購入した木材は合計12,939円
- 完成直後、手で押したときの揺れが施工前よりかなり減少
「失敗したなあ」と思ったDIYも、工夫すればリカバリーできる。今回のぶどう棚で、それを実感しました。
ただし、これはわが家のぶどう棚で試した補強例です。構造物としての強度を保証するものではありません。木材の状態や基礎、接合部に大きな傷みがある場合は、無理に補強だけで済ませず、作り直しや専門家への相談も検討してください。

ぶどう棚を補強しようと思った理由
手で押すと揺れ、強風と積雪が心配だった
既存のぶどう棚の大きさは、幅3,540mm×奥行1,600mm×高さ1,870mmです。木製の支柱と梁、天井の格子、上部の筋交いで作っています。
一冬を越すことはできましたが、完成後も支柱の細さが気になっていました。手で押すと棚が揺れるため、強風や北海道の積雪で壊れないか、いつも心配していたのです。
「最初から、もう少ししっかり作ればよかった」
そう思ったものの、棚そのものは使えています。基礎から作り直すのではなく、今ある構造を生かして補強する方法を考えました。

近くで育つバラの誘引場所も足りなかった
ぶどう棚の近くではバラが元気に育っています。しかし、枝を誘引する場所が足りず、妻も困っていました。
そこで、単に棚を補強するだけでなく、2つの開口部に横方向の胴縁を取り付け、バラの誘引場所として使うことにしました。そのうち1か所は補強枠の内側、もう1か所は補強枠を設置していない開口部です。

同じ胴縁を使った別の誘引スペースも、作り方の参考になります。

今回補強したぶどう棚の寸法と構造
| 項目 | 寸法・仕様 |
|---|---|
| 既存ぶどう棚 | 幅3,540×奥行1,600×高さ1,870mm、開口部は全部で6か所 |
| 補強枠 | 6つの開口部のうち4か所に設置。設計上の外寸は高さ1,600×幅1,730mm |
| 枠の縦材 | 2×4材を1,524mmにカット、1枚につき2本 |
| 枠の横材 | 2×4材を1,730mmにカット、1枚につき2本 |
| 出入り口用縦材 | 2×4材1,524mmを1本 |
| バラ誘引面 | 合計2か所。補強枠ありの開口部に1か所、補強枠なしの開口部に1か所 |
| バラ誘引用胴縁 | 長さ1,730mm、誘引面1か所につき11本、合計22本 |
| 胴縁の間隔 | 18mm |
縦材の1,524mmは、枠の外寸1,600mmから横材の厚み38mmを2本分引いた寸法です。
1,600−76=1,524mm
ただし、実際のぶどう棚は開口部ごとにわずかな寸法差がありました。そのため、4枚とも同じ設計寸法を基本にしながら、最後は現物に合わせて調整しています。

購入した材料と木材費
| 材料 | 規格・サイズ | 購入数 | 単価 | 小計 | 用途・備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2×4材 | 1,820×38×89mm | 17本 | 547円 | 9,299円 | 補強枠4枚と追加縦材 |
| 胴縁 | 18×45×1,830mm | 26本 | 140円 | 3,640円 | 22本使用、4本は余り |
| コーススレッド | 4.2×65mm・半ねじ | 在庫 | - | - | 合計60本使用 |
| コーススレッド | 3.8×51mm・全ねじ | 在庫 | - | - | 合計44本使用 |
| キシラデコール | ウォルナット | 在庫 | - | - | 全木材に1回塗り |
| 新たに購入した木材の合計 | - | - | - | 12,939円 | ビス・塗料は在庫使用 |
購入した木材のうち、胴縁は4本余りました。実際に使った木材分だけで計算すると12,379円相当ですが、今回ホームセンターで支払った木材費は12,939円です。
ビスと塗料は在庫を使ったため、今回の新たな支出には含めていません。価格は2026年7月・8月に購入した時点のもので、地域や店舗、時期によって変わります。
使用した工具
- メジャー
- 差し金
- 鉛筆
- 丸ノコ
- 丸ノコガイド
- ランダムサンダー
- ハケ(使い捨て)
- インパクトドライバー
- ドリルガイド
- クランプ
- 金槌
丸ノコやインパクトなど、庭DIYで実際に使っている道具はこちらにまとめています。

ぶどう棚をDIYで補強した手順
STEP1|まず開口部1か所分だけ購入して方法を確かめる
最初から補強枠4枚分の木材をすべて買うのではなく、まず開口部1か所分だけ購入しました。思ったとおりに取り付けられなかった場合、大量の木材が余ってしまうのを避けたかったためです。
開口部1か所分の木材をカット・塗装し、補強枠1枚と1か所目のバラ誘引面まで完成させました。取り付け方と作業方法を確認できたため、翌週に残りの補強枠3枚分と、2か所目の誘引面に使う胴縁11本を追加購入。カット・塗装したうえで、残りの補強枠3枚と2か所目の誘引面を施工しました。

STEP2|木材を採寸・カット・研磨する
既存のぶどう棚を実測し、枠の縦材を1,524mm、横材を1,730mmにカットしました。バラ誘引用の胴縁も1,730mmです。
採寸・カット・研磨には、休憩を含めて合計約5時間かかりました。なかでも一番時間がかかったのは研磨です。屋外で使う木材なので、塗装前にランダムサンダーで表面を整えました。
STEP3|組み立て前に木材を塗装する
カットと研磨を終えた木材へ、キシラデコールのウォルナットをハケで1回塗りました。今回は、すべて組み立て前に塗装しています。
塗装時間は、休憩を含めて合計約4時間でした。


STEP4|2×4材で補強枠を組む
2×4材4本を長方形に組み、外寸高さ1,600×幅1,730mmの補強枠を作りました。
枠の組み立てには、コーススレッド4.2×65mmの半ねじを1枚につき8本使用しています。4枚合計では32本です。固定箇所には、すべて下穴を開けました。
補強枠の組み立てと既存棚への設置では、ドリルガイドとクランプも使用しました。
STEP5|補強枠を既存棚の内側へ固定する
完成した木枠は、既存のぶどう棚の支柱と横方向の梁の内側に沿わせ、補強枠と既存棚が一体になるように固定しました。
既存棚への固定には、枠の組み立てと同じコーススレッド4.2×65mmの半ねじを1枚につき6本使用しました。4枚合計で24本です。
既存棚を作ったときに基礎の水平をしっかり取っていたため、水平は基礎から枠までの距離を基準に合わせました。垂直は既存支柱に沿わせ、差し金でも確認しています。
4枚のうち1枚には、将来、防鳥ネットの出入り口を作るため、長さ1,524mmの縦材を1本追加しました。固定には同じ65mmのビスを4本使用しています。防鳥ネットはまだ施工しておらず、施工方法は別記事で紹介する予定です。
木枠4枚の組み立てと設置は、妻に手伝ってもらって約2時間でした。大きな枠を支えながら位置を合わせる必要があるため、ひとりならもっと時間がかかったと思います。


STEP6|2か所に胴縁を取り付けてバラ誘引面を作る
胴縁を取り付けたのは合計2か所です。1か所目は8月2日に補強枠の内側へ、2か所目は翌週の8月9日に補強枠を設置していない開口部へ施工しました。どちらも長さ1,730mmの胴縁を横方向へ11本取り付けています。胴縁1本につき、コーススレッド3.8×51mmの全ねじを2本使用し、22本分で合計44本です。
胴縁同士の間隔は18mmです。厚さ18mmの胴縁をスペーサーとして挟むことで、メジャーで毎回測らずに間隔をそろえました。
胴縁22本の取り付け時間は約1時間でした。



予定どおりにいかなかった2つの点
枠が大きく、2〜3mm切り直した木材があった
既存の棚を実測して作りましたが、設置する開口部によって寸法にわずかな差がありました。
少し大きい枠は金槌で叩いてはめ込みました。それでも入らない箇所では、無理に打ち込まず、木材を2〜3mm切り直しています。切り直した木材は数本ありました。
今回のように既存の構造へ木枠を追加する場合は、同じ設計寸法でも、すべての開口部へそのまま収まるとは限りません。開口部ごとに実測し、仮合わせをして、必要なら数mmずつ再調整することが大切だと感じました。
ぶどうの幹を避けるため、胴縁の配置を変更した
ぶどうの幹は、棚の外側から内側へ伸びている箇所もあれば、反対に内側から外側へ伸びている箇所もありました。
そのため、胴縁の本数や貼り方の計画を見直しました。幹を無理に動かさず、通り道を避けながら現物に合わせて配置を調整し、最終的には2か所へ各11本、合計22本を取り付けています。

実作業は合計約12時間
| 工程 | 作業時間 | 補足 |
|---|---|---|
| 採寸・カット・研磨 | 約5時間 | 研磨に最も時間がかかった |
| 塗装 | 約4時間 | 休憩を含む、1回塗り |
| 木枠4枚の組み立て・設置 | 約2時間 | 妻の手伝いあり |
| 胴縁22本の取り付け | 約1時間 | 2か所の誘引面 |
| 合計 | 約12時間 | 塗装時の休憩を含む |
約12時間は、4工程の実作業を合計した時間です。塗装時の休憩は含みますが、乾燥待ちの時間は含めていません。施工は、補強枠1枚と1か所目の誘引面、残りの補強枠3枚と2か所目の誘引面に分けて進めました。
丸ノコ作業で気をつけたこと
今回、特別な保護具などは使っていませんが、工具の説明書を確認し、作業内容に合った保護具を使用してください。
私が丸ノコ作業で徹底しているのは、丸ノコの後方に体を置かないことと、刃の深さなどの設定を変更するときは必ずコンセントを抜くことです。大きな木枠の設置も、今回は妻に支えてもらいながら二人で行いました。
完成後|揺れが減り、見た目と使い勝手も良くなった
補強枠を4枚設置したあと、ぶどう棚を手で押してみると、施工前より揺れがかなり少なくなりました。長期的な耐久性や積雪時の状態は、これから確認していく必要がありますが、完成直後の安定感は増しています。
胴縁を張ったことで、バラを誘引できる場所が2か所に増えました。実際の誘引後の使い勝手はこれから確認しますが、外側から見た見栄えは良くなりました。横板が並んだことでシンプルながらおしゃれに見え、庭への視線も程よく遮ってくれます。
バラを誘引できずに困っていた妻も喜んでくれました。感想を聞くと、

機能もデザインもシンプルだけど良い。
マイナス要素はない!
と評価してくれました。補強枠を設置した開口部だけでなく、枠を設置していない開口部にも誘引場所を作り、補強に加えてバラ誘引と目隠しの役割を持たせることができました。わが家では満足できるリカバリーになりました。
今後は、バラの成長に合わせて誘引部分を延長することもできる作りのため、状況に応じて追加のDIYも検討したいと思います。

まとめ|失敗したDIYも、作り直す前にリカバリーを考えてみる
今回は、強度に不安があった木製ぶどう棚を作り直さず、2×4材の補強枠とバラ誘引面を追加しました。
- 開口部は全部で6か所、そのうち補強枠を設置したのは4か所
- まず開口部1か所分を施工し、翌週に残りの補強枠3枚と2か所目の誘引面を施工
- 開口部ごとの寸法差とぶどうの幹に合わせ、数mm単位で調整
- 誘引面は、補強枠ありの開口部と枠なしの開口部に1か所ずつ設置
- バラの誘引に加え、見栄えと目隠しの役割も追加
完成後に「失敗したなあ」と気づいても、工夫すればリカバリーできる。今回のぶどう棚で、あらためてそう感じました。作り直す前に、まずは今ある構造を生かして補強や用途追加ができないか考えてみるのも、ひとつの方法です。
なお、ぶどうを守る防鳥ネットの施工は、この補強とは分けて別記事にする予定です。
あわせて読みたい記事
今回の補強につながった「安全性や強度に関わる部分にはお金をかける」という考え方は、こちらの記事で詳しくまとめています。

ぶどう棚以外も含め、雪国の庭を少しずつ作ってきた順番を知りたい方はこちらもどうぞ。


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